見かけの等級(実視等級)(Apparent magnitude )  
 恒星には明るいものから暗いものまで、いろいろな明るさを持ったものがあります。目で見える最も明るい星を1等星、最も暗い星を6等星と決めたのはギリシャの天文学者ヒッパルコスで、紀元前150年頃のことでした。この時点での等級は、単なる段階分けで小数点以下の等級は存在しません。その後、19世紀のイギリスの天文学者ジョン・ハーシェルは1等星が6等星の100倍の明るさを持っていることを発表しました。
 つまり、1等級明るくなるごとに 約2.512倍(1001/5) 明るくなるというわけです。全天で一番明るい恒星はおおいぬ座のα星シリウスで-1.4等星です。1等星よりも2.5倍明るい星は0等星、さらに2.5倍明るい星は−1等星のように、マイナス符号をつけてあらわします。満月は-12.7等星、太陽は-26.7等星となります。金星は、最大光度の頃には-4.7等星となり、日中でも見ることができます。
 恒星は可視光線だけでなく、様々な電磁波を放出しているため、どの波長域で測るかによっても星の等級は異なります。そこで、特定の波長域の測定によっても等級を求めます。 最も一般的に使われるのは、紫外線領域を中心としたU等級、青色を中心としたB等級、可視領域を中心としたV等級です。目で見たときの等級はV等級に最も近くなります。
 6等星までの恒星を明るさ別に分類すると、1等星より明るい恒星が21個、2等星が68個、3等星が183個、4等星が585個、5等星が1,858個、そして6等星が5,503個となります。
 最初、北極星を2等星として定義しましたが、その後変光星であることがわかり、こと座のベガが0等級と定めました。現在では、複数の基準星から等級を決定しており、厳密にはベガは0.00等級ではありません。

 絶対等級(Absolute magnitude)
 恒星までの距離は恒星それぞれによって異なります。地球上から見て、本当は明るい恒星でもその恒星までの距離が非常に遠ければ、見かけの明るさ(見かけの等級)は暗く。逆に距離が近ければ、見かけの明るさは明るくまります。
 恒星の本当の明るさを比べるために、それぞれの恒星を10pc(32.6光年)の距離離れて見たとき(星間物質が無いとして)の明るさで比べ時の実視等級が絶対等級になります。小惑星や彗星の絶対等級は、太陽と地球からの距離がともに1天文単位のところでの等級のことで、標準等級です。
 太陽の絶対等級は4.83等級です。
 絶対等級がわかると、その星の出す全エネルギーを求めることができます。一方、星の表面温度からは、表面の単位面積あたりから放射されるエネルギーの量がわかります。したがって、星の全放射エネルギーをこの値で割れば、星の表面積がわかり、半径も求めることができます

 恒星が保持しているガスは膨大な量のため、その重力により中心部は強い圧力で押しつけられ高温・高圧になります。
 太陽では、中心部1600万度にもなり水素原子核同士の核融合が発生し、莫大なエネルギーが発生します。
 恒星で起きる水素の核融合には2種類あります。いずれの反応も最終的に4つのH原子核から、He原子核と陽電子と二つのニュートリノが発生します。陽電子は周囲の電子と結合しガンマ線を発生しこれがエネルギーとなります。
 @ 陽電子連鎖反応(p-pチェーン)
  中心の温度・密度が太陽程度の星の主要な反応です。水素同士が順次融合しヘリウム原子核が生じる反応です。

 A CNO循環反応
   中心温度が上昇すると炭素原子と水素原子が融合しながら、N原子核、O原子核などに変化しながら最終的に 元のC原子核とHe原子核が生じる反応です。当然 種族U・V等はC原子核がほとんど含まれておらずこの反応は起きません。

1.恒星のはじまり(前主系列星)

低質量星(太陽質量8倍以下)

 @分子雲の収縮(class-T?)
 宇宙の中の星間物質の濃い部分を分子雲(Molecular Cloud)はといい、250光年〜1光年もの様々な大きさのもが存在します。分子雲は、暗黒星雲として姿をみせます。直径が20〜60光年の暗黒星雲が複合雲と呼ばれます。また、球形の小さな暗黒星雲をグロビュール*1と言います。
 分子雲が収縮し、特に密度の濃い部分分子雲コアが形成されます。
 分子雲は希薄で、何かのきっかけがないと収縮することができません。収縮するきかっけとして@超新星による衝撃波A銀河の衝突による分子雲圧縮B銀河面の上下を波打つように運動する分子雲が星間物質の多い場所を通過時の三つが考えられています。
 
 A原始星の誕生(class0,T)  分子雲コアは自分自身の重力によりゆっくり回転しながら収縮し続け、中心部の熱による膨張力とガスの重み が釣り合い時点で収縮が止まり原始星(Protostar)ができます。その後もガスは原始星に降り積もり渦を巻きながら降着円盤を形成、余分なエネルギーは円盤の南北方向に吹き出します(宇宙ジェット)。原始星でのジェットの発生は、磁場による力で加速するモデル(*)であると考えられています。
 *磁場による力で加速するモデル
 円盤を貫くような大きな磁場があると仮定すると、その磁場と回転によって生じる磁気遠心力や回転によってねじられる磁場が生じる磁気圧によっ てジェットが加速される理論。


 

B恒星の誕生(ClassU、V)
 ある程度の温度になるとまわりの分子雲が飛ばされ原始星が見られるようになります。この段階をTタウリ型星と言います。だんだんと中心圧力が高まり、原始星の中心温度が1千万度に達すると、核融合反応が始まります。これが恒星の誕生です。その後、恒星は主系列と呼ばれる安定した反応状態に移ります。主系列星になった後の恒星の進化は、生まれたときの質量によって決まります。

大質量星(太陽質量の8倍〜150倍(MAX)程度)
  低質量星の考え方では、星の塵粒子の輻射による圧力が加わり、降着するガスを跳ね返しにより、降着率が増加せず大質量の星はできません。これを解決する説は、@ 円盤を通じた降着では、円盤内部で星からの輻射が隠蔽され、輻射圧のが大きくならないため、低質量星の同じ説になる A低質量の星の合体による説があり、未だにわかっていません。但し、宇宙初期では、水素とヘリウムのからのみで恒星ができるため、150倍程度の質量の星ができる可能性があります。

*1 散光星雲の背景に球形の小さな暗黒星雲(直径一光年程度の大きさ)として見られるものをボックのグロービュル(Bok globules)と言い、星の形成する現場として見られています。ボック胞子、ボック小球体とも言います。


 2.主系列星 (Main-sequence Star)の時代(ClassW)

 収縮期が終わると、いわば一人前の恒星―主系列星の時代です。この時期の恒星は、水素原子4個でヘリウム原子1個をつくる原子核反応によりエネルギーを放出していきます。そのため、水素がだんだん減っていきヘリウムが増えていきます。主系列星の時代は星の一生のなかでもっとも長く、太陽程度の質量の星で約100億年ぐらい続きます。質量が大きくなると寿命は小さくなります。
 私たちの太陽は誕生してから約46億年と考えられていますから、主系列星時代の中間ごろにあたります。 星の一生の内90%がこの時代を過ごします。


 3.恒星の最期

 質量が太陽の8倍以上
 安定した主系列で輝いている星の中心部では、水素の核融合反応によって生み出されたヘリウムが燃えないまま溜まってヘリウム核をつくります。時間とともにヘリウム核は成長し、これにともなって水素の燃焼領域はヘリウム核の外縁部に移動します。すると、星の外層領域は大きく膨張して表面温度が下がり,、放射エネルギーが減り、更に膨張し赤く輝く巨大な恒星赤色巨星(red giant)への進化です。引き続き水素の核融合反応が進みヘリウム核が大きくなると、より高温となった核の中心でヘリウム核の融合が始まります。これにより少しヘリウム核が膨張し、核融合が弱まり一時収縮します(水平分岐星)。ヘリウム核融合のエネルギーは少なく、すぐに炭素、酸素が生成されます(赤色超巨星)。さらにヘリウムもなくなると、その後はつぎつぎに中心部で重い原子核が作られるようになり、中心部には、最終的にもっとも安定な原子核である鉄の核ができます。





      
 鉄は核融合反応を起こさないので、エネルギーの放出が止まって放射圧が下がり、それが限界に達すると星は一気に重力崩壊を起こします。このとき超新星爆発(Supernova Explosion)が起きて吹き飛びます。太陽の8倍〜30倍の場合は、中性子星が形成されます。
 さらに、太陽質量の30倍以上の大質量星の場合は、中心にブラックホールができると考えられています。
 
 質量が太陽の3倍以下の星

 重力が小さいために中心部の温度と圧力が上がらず、重い元素の生成が進みません。そこで、赤色巨星となっている恒星の外層の大部分は徐々に放出され、中心に白色矮星 (white dwarf)が残されます(*2)

。その後、白色矮星から放射された紫外線を受けて、ガスはさまざまな輝線で輝く惑星状星雲となります。さらに白色矮星は少しずつ冷えて、いずれ冷たい高密度星として宇宙空間に取り残されます。

 以上が、恒星進化の基本的なシナリオですが、進化のスピードは重い星ほど速く、軽い星ほど遅いので、太陽質量の半分程度の恒星は赤色矮星(Red Dwarf)として輝き続けます。また、巨星期には反応が不安定になるので、脈動変光星として輝く赤色巨星(Red Giant)も数多く存在します。
これら恒星の各進化段階はHR図で一覧することができます。

*2 この状態を 漸近巨星分枝星(AGB星)(Asymptotic Giant Branch ) と言います。中質量星の星が、中心核でヘリウム核融合を終え、進化の末期の状態。コアは炭素と酸素、その周りにヘリウムさらに外側は水素が多く含んだ層にになります。大気中の C/O 比によって Carbon-rich AGB star とOxygen-rich AGB starに分類されます。この段階の星の外層は不安定で、やがて宇宙空間に放出され、ガスは惑星状星雲に、中心核は白色矮星になります。



 

恒 星

(STAR

 変光星(Variable star)
星の一生  ・HR図  ・褐色矮星・自由浮遊惑星 ・星の種族 ・変光星
連星  ・星の明るさ  ・名前
  ・太陽系外惑星  ・恒星での核融合反応

・星の大きさベスト20
 
 星の種族

 明るさの変化する星を変光星といいます.厳密なことをいえば、太陽も含め、ほとんどの星は多かれ少なかれ明るさが変動しています。狭い意味での変光星としては、周期的に明るさの変わる脈動変光星や食変光星、そして急激に明るくなる新星や超新星などがあります。
 爆発変光星(Eruptive variable)
 恒星の外層で激しい爆発やフレアが発生すると、星のまわりを取り巻く星雲に変化が起こります。これによって星からの光がさえぎられ、星の明るさが変化したように見えるわけです。また、星の彩層やコロナの爆発によって明るくなるものもあり、このような星の表面や周囲の変化によって変光する星を爆発変光星といいます。
 種類としては、かんむりR型、くじらUV型、等9つに分類されます。
 食変光星(Magnitude of an eclipse)
 2つの星がごく近くで相手のまわりを公転している近接連星系の一種で、軌道傾斜角が大きくて互いに相手を隠し合うために、見かけ上明るさが変化します。典型的には数時間から数日程度の周期で、周期的な変光を示します。
アルゴル型、ことβ型、おおぐまW型の3つに分類されます。
 脈動変光星(Pulsating Variable)
 星が半径方向に膨張と収縮を繰り返すような、星の大気のさまざまな振動によって、明るさが変化します。短いものでは1日以下から長いものでは数百日におよぶ周期で、周期的な変光を示し、同じ周期で星の半径も変化しています。ミラ型、ケフェウス型、半規則型等13種類に分類されます。
 回転変光星(Rotating Variable)
 星の表面の明るさの分布が一様でないとき,星の自転に伴って明るさが変化して見えるものです。りょうけんα型、りゅうBY型等が6種類に分類されます。パルサーはこの種類に入ります。
 激変星(Cataclysmic variable)
 新星などで代表されるような,激しい活動を起こしている一群の変光星を総称したものです。激変星はすべて近接連星で、主星が白色矮星、伴星の多くが赤い主系列星です(本来は白色矮星の方が主系列星より暗いはずですが、白色矮星の周辺には降着円盤があり,降着円盤が非常に明るいため,白色矮星+降着円盤が主星となっています)。激変星(CataclysmicVariable)の公転周期はきわめて短く、典型的には1時間から15時間ほどです。激変星は観測される爆発の大きさや光度の変化のようすから、大きく5つのタイプに分けらます.
(1)新星  (2)新星類似 (3)反復新星 (3)超新星  (4)ふたごU型 (5)アンドロメダZ型
 X線源
 天体の中でも強いX線を放射している天体です。 X線星の多くは、中性子星やブラックホールなどのコンパクト星と通常の星からなる近接連星系です(これらのX線星を,近接連星型X線星とか,たんにX線連星と呼ぶこともあります)。中性子星(あるいはブラックホール)と通常の恒星からなる近接連星でも、激変星と同様な過程で降着円盤が形成されます。激変星との大きな違いは、白色矮星に比べ中性子星の方が重力ポテンシャルが大きく、それに伴って現象も高エネルギー領域−X線領域−で起こることです。

 おおいぬ座VYは、おおいぬ座にある赤色超巨星であり、現在知られている恒星の中で最も大きい星です。その大きさは太陽の1800倍〜2100倍にあたります。恒星によっては、大きさは不明確であるとが多く順位はあまり意味を持ちません。

恒 星 名 大きさ(太陽=1)
1 おおいぬ座VY Canis Majoris 1800 to 2100
2 大マゼラン星雲 WOH G64 2000
3 ケフェウス座VV A星 VV Cephei A 1600 to 1900
4 ケフェウス座 μ ガーネットスター Mu Cephei (Herschel's "Garnet Star") 1650
5 ケフェウス座V354 Cephei 1520
6 ケフェウス座RW Cephei 1260 to 1610
7 射手座KW KW Sagittarii 1460
8 はくちょう座 KY Cygni 1420 or 1440
9 ベデルギウスBetelgeuse (Alpha Orionis) 950 to 1000
10 アンタレスAntares (Alpha Scorpii) 800
11 いっかくじゅう座V838 Monocerotis 800
12 りゅうこつ座V382 Carinae 747
13 ペガサス座 S Pegasi 580 
14 ケフェウス座 T Cephei 540 
15 オリオン座S Orionis 530 
16 うむへび座W Hydrae 520 
17 牡牛座119 Tauri (Ruby Star) 510 
18 カシオペア R Cassiopeiae 500 
19 おおいぬ座デルタ(ウエズン) Delta Canis Majoris (Wezen) 482
20 はくちょう座 カイ Chi Cygni 470 
 ヘルツシュプルング‐ラッセル図HR図:Hertzsprung-Russell Diagram)

 太陽のように、自らの(核融合反応)エネルギーを放出して輝いている天体を「恒星」といいます。過去にそのような状態にあった単体の天体も恒星といいます。
 宇宙のもっとも基本的な構成要素であり、宇宙階層構造のひとつです。恒星の名は、昔の「星は空に固定された点として位置を変えないもの」という考えからきています。しかし現在では、星は固有運動によりわずかに位置を変えることがわかっています。恒星の中には明るさを変えるもの(変光星)もあり、大きさ、温度、質量などさまざまなタイプがあります。 星の色も多彩で、これは表面温度の違いによるもので、スペクトル型として分類されています。恒星は一定不変の存在ではなく、寿命があり、質量に応じた進化の道筋をたどっていきます。また、恒星は非常に遠く(太陽系の惑星間に比較)にあるため、距離を求めるためには、近い星の場合には年周視差などの方法を用い、これで測れない遠い星の場合には、変光星の周期光度関係や、分光などの技術を利用して測定しています。

 種族T(Population I)は、種族Uの超新星爆発等のから再度恒星になった星で、重元素の率が高い星でもあります。種族U (Population II)の星は100億年程度前に一気に形成された初期の恒星で、重元素が少ない星ですが、鉄、炭素・酸素等の重元素が0ではありません。そこで宇宙に最初にできた恒星は種族Uより古い時代にできたと考えられ種族V(Population V)という考えが出てきました。種族Vは、水素、ヘリウム、ごくわずかのリチウムを含むだけです。
太陽は種族Tです。

 恒星の名前

 恒星には、バイエル名、フラムスチード番号、固有名といったいくつかの名前がつけられています。ドイツのアマチュア天文家のバイエルが1603年に出版したUranometria(星図)には、星座ごとにギリシャ文字とローマ字を使って恒星に名前がふられていました。これがバイエル名で、ギリシャ文字のふられた明るい恒星については現在でも使われています。

 バイエル名は明るい星から順に、原則ギリシャ文字のα、β、γ…と命名していきました。ギリシャ文字が足りなくなると小文字、大文字の順にローマ字が使われます。aはαと混同するため使用されません。大文字のR以下は変光星が使われています。ですから、その星座で最も明るい星はほとんどがα星ということになります。

 たとえば、「夏の大三角形」を形作る3つの星は、はくちょう座で最も明るいデネブ αCyg(はくちょう座α星)、わし座で最も明るいアルタイル αAql(わし座α星) 、こと座で最も明るいベガ αLyr(こと座α星) のようになります。 しかし、星座によっては明るさとは関係なしにバイエル名がつけられたものもあります。有名な北斗七星などはひしゃくの先から柄に向かって、α→β→γ→δ→ε→ζ→ηの順に命名されていますが、7つの星を明るさの順に並べ替えるとε→α→η→ζ→β→γ→δとなります。
 
 デネブ、アルタイル、ベガ、ベテルギウスなどは、それぞれの恒星につけられた固有名です。多くはギリシャ語やアラビア語、ラテン語などからつけられています。暗い恒星ではともかく、明るく目立つ主な恒星にはほとんどこれらの固有名がつけられています。
 
 18世紀のイギリスの天文学者ジョン・フラムスチード(初代のグリニッジ天文台長)によって作成された恒星カタログに用いられた、星座ごとに赤経順につけた恒星番号をフラムスチード番号といいます。 現在では、バイエル名の付いていない恒星の場合には、フラムスチード番号が使われています。たとえば、はくちょう座61番星、おうし座21番星のように呼ばれるわけです。

 もちろん、バイエル名とフラムスチード番号は全く別々に命名されたものですから、バイエル名のついている恒星にもフラムスチード番号がつけられています。ですから明るい恒星には合わせて3つの名前がつけられていることになります。また、各恒星のカタログによりそれぞれ識別番号が付けられています。さきほどの、「夏の大三角形」の場合には、

αCyg(はくちょう座α星)  デネブ   はくちょう座 50番星 、  SAO 49941、 GSC 3574:3347,
αAql(わし座α星)   アルタイル   わし座 53番星 、 SAO 125122、 GSC 1058:3399
αLyr(こと座α星)    ベガ     こと座 3番星  、 SAO 67174、 GSC 3105:2070      
になります。

SAO:SAO星表 GSC:ガイドスターカタログ

星の大きさ ベスト20

 星の一生

 褐色矮星は、恒星になりかけた天体です。恒星が輝くのは、コアの温度が300万K以上になる必要がありますが、そのためには、太陽の7〜8%以上の質量が必要です。8%未満の質量で巨大惑星(木星等)より大きい天体が褐色矮星です。褐色矮星は、核融合が持続せず(重水素核融合のみのため)収縮とともに暗くなっていく星です。恒星では、リチウムと陽子が衝突しヘリウム(原子核)ができますが、褐色矮星では、リチウムの分裂反応するまでの温度に達せず、リチウムが残っています。重く暗いためダークマターの候補とも考られています。希少な天体であると考えられていましたが、最近の観測から発見が難しいだけで、通常の恒星と同じようにありふれた存在であると考えられています。
 褐色矮星は、温度の高いほうから、L型、T型、Y型と三つのスペクトル型に分類されます。有効温度は、2200Kから250Kと幅広く、L型からY型の間で大気組成や温度構造といった大気構造は異なります。
褐色矮星と惑星との区別は難しく、学者によって境界は違っています。重水度核融合の境である木星質量の13倍を境界として用いることもあります。
 
恒星にできる過程で核融合を起こさない軽い天体ができると、質量が惑星と同じ程度ですが、恒星の周りを回っていない天体ができます。これを、自由浮遊惑星(free-floating planet)と言います。

 褐色矮星(Brown Dwarf)、自由浮遊惑星(Free-Floating planet)
 恒星(天体)の明るさ:等級(Magnitude)

太陽

天文の小部屋

ホーム

まるの部屋


恒星での核融合反応


  恒星のもともとの明るさ、すなわち絶対等級を縦軸に、表面温度(正確には有効温度)を横軸にとって表した図で、恒星はこの図のなかで、ある系列に従って並ぶため、その恒星の特徴を知るうえで非常に重要な役割を果たします。横軸の温度のかわりに対応する色指数、またはスペクトル型で表しても同じでもよい。1905年にデンマークのヘルツシュプルングが、またやや遅れてアメリカのラッセルが研究したので、両発見者にちなんで命名されました。


スペルトル型と温度
表面温度(k)
25000以上 オリオンの三つ星
10000〜25000 青白 スピカ、レグルス
7800〜11000 シリウス、ベガ
6300〜7800 薄黄 北極星、プロキオン
5300〜6300 太陽、カペラ
4000〜5300 アルデバラン
2000〜4000 ベデルギウス、アンタレス


HR図における恒星の分類
 HR図をつくるにはそれぞれの恒星の絶対等級を必要です。そのためには恒星までの正確な距離が必要になります。太陽近傍の恒星については距離が判明しているので、見かけの等級から絶対等級を算出することができます。大部分の恒星が左上から右下にわたる一系列をつくることがわかます。太陽もこのなかに入り、これを主系列と呼びます。これとは離れた所に白色矮星、赤色巨星が小さく集まっています。このようにHR図上で白色矮星、赤色巨星は主系列星とはまったく異なる性質の恒星であることが一目でわかります。
 
 HR図は個々の星の性質をみるだけでなく、集団としての恒星群の性質を総合的にみるのに便利です。プレヤデスは百数十個の星からなる群で、空間的にひとかたまりに集まっているので太陽からの距離はどれも等しいとみなします。したがってHR図をつくるのに、恒星一つ一つについての絶対等級を使わず、見かけの等級を使っても互いの恒星の比較は可能です。つまり散開星団の恒星のHR図では縦軸は見かけの等級(実視または写真)で可能です。

 太陽近傍だけでなく範囲を広げ、多くの恒星についてなんらかの方法(三角視差、分光視差など)で距離を知り、絶対等級を算出してHR図をつくると、恒星はおよそ三つの系列に分かれます。主系列星、白色矮星の群のほかに、右上のほうに集まるいくつかの星があります。これらの星は、半径が太陽の数十倍、数百倍もの巨星、超巨星とよばれる星で、巨星または超巨星列とよび、これに対応して主系列星を単に矮星と呼ぶこともあります。

恒星の寿命とHR図
 HR図上の恒星の位置から、その恒星の年齢を推定することができます。まずその恒星の質量がわかっている場合、質量は進化によってほとんど変化しないため、それだけの質量の恒星はそれだけの質量の星間物質が重力収縮して生まれたとみなして問題ありません。質量がわかれば、その恒星の化学組成(ほとんど水素とヘリウム)をもとに、進化とともにHR図でどのように変わるかを計算によって描くことができます。したがって現在位置までの年齢を知ることができます。星の寿命は、化学組成が同じであるなら、原始の星が誕生したときの質量の大きさで完全に決まってしまいます。大きなものは原始星の収縮も早く、また主系列星として輝き出してからの核反応の進行も速く、自己エネルギーの消費が大きいので、質量の大きい星ほど速く進化、成長し、死ぬのも早くなります。太陽質量の星でその寿命は約100億年で、太陽の現在の年齢は45億年であり、太陽はまだ相当長く主系列のままでいます。太陽の2倍の質量の星では寿命は約10億年で、太陽の10分の1しかありません。(寿命が10億年程度では、生命の発達は不可能でしょうね。)

 周囲に特別な関係を持った恒星がない恒星を、単独星と言います。これに対して別の恒星が重力を及ぼしあう恒星をの組を連星といいます。単独星より連星ののほうが多く存在します。
 太陽と木星は1000倍程度の質量が異なり、太陽の周りを木星が回っていると考えて問題はありません。しかし、連星の場合質量比1:1の場合もあり、どちらがどちらに回っているかわかりません。実際は二つの恒星の重心の周りを回っています。 連星の内、明るい星を主星、暗い星を伴星といいます。但し、明るさと質量は比例しませんので、注意が必要です。
 連星には、重力以外の影響を及ぼすほど接近している近接連星(close binary)があります。
 分離型連星(detached binary)  二つの星がロッシュローブ(*3)内に収まっている場合です。重力の他、輻射による加熱があります。
 半分離型連星(semi-detached binary)  一つの星がロッシュローブを埋め尽くしている場合です。ロッシュローブが溢れた物質が相手の星に落ちてしまいます。そのため球形とは違う形になります。
 接触型連星(contact binary)  両方の星がロッシュローブを埋め尽くしている場合です。ロッシュローブを接している点を通じ二つの星の物質が混ざり合います。この場合、両方の星が球形ではなくなっています。

(*3)ロッシュローブ
 二つの星の中間に置いた物体がどちらかの影響をを受けるかを基準にして、それぞれの星を取り囲む境界線ができます。この境界線をロッシュローブと言います。砂時計型をしています。


 

連星(Binary stars

 太陽以外の恒星の周囲でも,惑星が存在するのではないかということは,予測されていました。しかし,実際に観測された発見されたのは1995年 ペガサス座51番の周囲に重い惑星が発見されたのが最初です。その後,次々に発見され現在(2008年6月)では300を超えています。その発見方法は,直接画像によるものではなく,間接的な観測によるものです。現在 太陽に似た恒星の周りをで惑星を発見される頻度は5〜10%程度である。今後の観測の精度向上により惑星の検出が増える可能性はある。2008年ごろから,直接画像から惑星と思われる観測結果が報告されています。
 いずれ、地球型惑星の発見、さらには海が存在できる領域(ハビタブル・ゾーン*4)を持つ惑星の発見も間近だと思います。
 惑星の検出方法
 @視線速度法(ドップラー法:Doppler method)
 惑星は恒星の周り回転しておりその時の恒星の移動(ふらつき)を,ドップラー効果により測る方法です。この欠点は,公道軌道面の向きがわからず,観測者に対して垂直な方向であれば観測は不可能です。また,傾きがあればその分過小に評価してしまいます。巨大惑星でも、数m/sの精度が必要となります。近年、精度を向上する技術が開発され、発見の8〜9割を占めている方法でもあります。
 A位置天文法(恒星の固有運動による測定)(アストロメトリー法:Astrometric method)
 系外惑星により恒星のみかけの移動(ふらつき)が見られることを調べることです。惑星の質量が多ければ発見は容易です。連星の白色矮星の発見等はこの方法です。しかし,検出が難しく,09/5/28初めてこの方法で発見がありました。発見された惑星は巨大なガス惑星で、質量は木星の6倍です。一方VB10は質量が太陽の1/12しかなく、かろうじて恒星として輝きを保っています。両者の質量の差は大きいですが、直径はほぼ同じぐらいです。
 A食検出法 (トランジット法:Transit method)
 主星(恒星)の周りを惑星が横切れば日食と同じ原理で,主星の明るさが暗くなりなります。この方法で観察されれば,公道軌道面の向き,惑星の質量,大きさが推定できます。しかし、軌道傾斜角が90度に近い場合しか起こらないので主星から近くの星でも10%程度しかなりません。
 B重力レンズ法(Gravitational microlensing method)
 光は重力により曲がることが知られています。天体があるとレンズの役割りして遠方に焦点をつくることができます。これを重力レンズ効果といいます。 遠方の天体観測している時に,手前に天体が通過すると明るくなったように見えます。その歳に増光のピークが二つあれば連星であることが分かります。
 C直接検出法
 恒星の周りを直接検出するには、恒星は明るくすぎて惑星の光が遮られてしまい発見できません。そこで、コロナグラフという、恒星の光をマスクで遮り、近くの天体を観測する装置が使われます。この方法では、地上では地球の大気のゆらぎが問題となります。
 系外惑星の特徴
 軌道が0.02〜6AU、公転周期1日〜15年の範囲に分布しています。今まで発見した惑星には下記の特性があります。しかし、近年ドップラー法の向上により地球の10倍程度の質量を持つ、岩石惑星が発見されています。この惑星をスーパ・アース(Super-Earth)と言います
 @しゃく熱ガス惑星
 太陽系の惑星と違う大きな特徴があります。太陽系では,木星。土星等重い惑星は太陽から何AUも離れています。しかし,系外惑星は主星からAUも離れていないのに木星の質量を上回る惑星が発見されています。このような惑星を しゃく熱ガス惑星と言います。0.1AU以内の巨大惑星はホットジュピター:Hot jupiter(短周期巨大惑星)といい、表面温度は1000Kを超えます。
 A大離心率惑星
 太陽系の惑星軌道はだ円ですが,真円に近い軌道を回っています。系外惑星では,離心率(*5)が大きい(0.3以上)惑星(エキセントリック・プラネット:Eccentric Planet)が多数発見されています。

(*4) ハビタル・ゾーン(Habitable zone)
  生命が存在する条件として惑星の表面に海(水)があることが必須です。恒星の周りで、液体の水が存在できる温度にある惑星の軌道領域をハブタブル・ゾーンと言います。太陽系では金星のやや外側から火星のやや内側にあたる領域。

*5)離心率
軌道のだ円面と真円との関係をわかる量,離心率は0〜1の間の数値をとり,値が大きい程つぶれただ円になります。太陽系の惑星の離心率は,水星0.2,冥王星 0.25 その他の惑星は0.1以下です。

 太陽系外惑星(Exoplanets)