彗 星 

                                                          
 夜空に現われて長い尾をたなびかせるほうき星(彗星)は、古来からしばしば忌まわしきものと考えられてきました。彗星の正体がわからなかった時代の人びとにとっては、ボウッとした頭部とそれに続く長い尾、そして夜空を日々移動していく彗星の姿は、人心を惑わす不思議なものと映ったのでしょう。現在では、彗星は太陽の周りを巡る太陽系天体の一員であることがわかっています。
 ハレー彗星や、最近の百武彗星、ヘール・ボップ彗星、池谷・帳彗星などは社会現象になるほどの天文界のスターです。彗星は、周期彗星として何度も太陽への接近を繰り返すものと(長周期彗星には、軌道をまわるのに200年以上〜数千年以上かかる場合もあります。)。1度だけ太陽に近づいてそのまま太陽系のかなたに消えていくも(非周期彗星。軌道が放物線や双曲線を描く)のがあります。彗星はふつう、中心部に輝く核と、それを取り巻くボウッとしたコマ、そして尾から構成されています。中にはコマがほとんどなく恒星状に見えるものや、尾がなく惑星状のように見えるもの、核がはっきりせず淡い星雲のように見えるものなどがあり、さまざまな形態を示します。
 太陽に接近するたびに細り5000回も接近すると無くなってしまうと考えられています。また、太陽・惑星の引力による分裂、衝突等により消滅し、寿命は50万年程度と考えれています。
 彗星がまき散らしたダストは流星群の素になます。このとき原因となる彗星を母彗星といいます。

 彗星の起源としては、オールトの雲又はカイパーベルトの領域の小天体が、何らかの影響により、太陽系の中心にひきつれられ彗星になったものと思われます。

オールトの雲(Oort cloud)及びエッジワース・カイパーベルト天体(EKBO:Edgeworth-Kuiper Belt Object:)
 1950年ジャン・オールト(Jan Oort)が、 冥王星の軌道の外側の2万天文単位(AU)から1光年かそれ以上離れたところに太陽の回りを回る天体が存在することを指摘しました。オールトの雲と呼ばれ、太陽系外の天体(*1)の影響を受け太陽へと軌道を替えて長周期彗星の源になっています。
エッジワース・カイパーベルト天体は、冥王星又は海王星付近のあたりから更に外側に広がる彗星の元となる氷の小天体が公転している領域で。主に短周期衛星の源となっています。
 オールトの雲が球殻状に太陽系を取り囲んでいるのに対して,エッジワース・カイパーベルトは黄道面近くに円盤状に分布しいます。,エッジワース・カイパーベルト天体は1992年8月に発見されて,その後は立て続けに発見が続いています。カイパーベルトには、100km以上の天体が35,000以上もあると考えられており、これからも新しい,エッジワース・カイパーベルト天体が次々と発見されていくでしょう。(第十惑星参照
オルートの雲とエッジワース・カイパーベルトと境は、はっきりしていませんが、近日点距離で50AUあたりではないかと考えられています。

*1 太陽系が銀河系を回るうちに他の恒星に近づき影響されると思われます。

地球上の生命の起源

 生命の材料の一部が宇宙で作られ、隕石や彗星の衝突により地球に運ばれたとい説。
09/8/20 NASAの彗星探査機スターダストが2004年に採集したウィルド彗星のサンプルから、生命に欠かせない成分であるグリシンが発見されました。中に含まれる炭素の同位体比率が地球の炭素と異なることも確認され、地球上の生命の起源を宇宙に求める説の裏付けとなりそうです。

 構 造
 核: 比較的硬くてしっかりした部分で、主に氷(水二酸化炭素)とガスから 成り、少量の塵や、他の固体を含んでいます。
 コマ: 核から昇華した 水、二酸化炭素、その他の中性ガスから成る、濃い雲。
 水素雲(コロナ): 巨大(直径数100万km)だが非常に希薄な、水素の外被。
 ダストテイル: 最大1000万kmの長さで、光圧により核から逃げたガスに よって核から運び出された煙サイズの塵の粒子から成る。肉眼で 見た場合、彗星のうちで最も目立つ部分。
 イオンテイル: 最大1億kmの長さで、プラズマから成り、 太陽風との相互作用が原因のレイやストリームという線が織り込まれています。

 
 シンクロニックバンド

 幅広い塵の尾の中に細長い筋状の構造が見えることです。ヘールポップ彗星、池谷・関彗星、ウエスト彗星等まれにしか観測されていません。
 原因は色々考えられていますが、いまだに不明です。

 サングレーザー
太陽をかすめるように通過する彗星は「サングレーザー」の名で呼ばれ、その大半は比較的小型で、発見から数時間以内に蒸発して消滅する場合が多いです。これはSOHOの1995年の打ち上げ以降発見が多くなってきました。 

(COMET)

太陽系

まるの部屋