宇宙のモデルとして3タイプが考えられている。どのタイプかによってが 未来が分かれます。。

タイプ1 空間が正の曲率も持つタイプ。宇宙が閉じているタイプ(closed universe)で、宇宙の膨張速度に比べてそれに含まれる質量が大きいため、いずれ収縮(ビッグクランチ)し,また膨張を繰り返す。
 
タイプ2 空間の曲率がゼロ。膨張速度と質量がほぼ同じ。平坦な宇宙(flat universe)で膨張し続けるが一定以上の大きさにはならない。

タイプ3 空間が負の曲率を持つタイプ。開いたタイプ(open universe)で宇宙の膨張速度に比べてそれに含まれる質量が小さく、永遠に膨張し続ける。




どのタイプに現在の宇宙が属しているか? その行方は、宇宙の総質量がわかれば判明しますが、総質量はダークマータ(*6)の正体と質量のいかんによって決まりまりす。その場合は、現在の宇宙は平坦であると考えられています。
 
宇宙が開いたタイプと仮定すると、下記のモデルが考えられています。

@宇宙は永遠に膨張し、銀河などは宇宙に散り散りになっていく。
Aすべての恒星は、光と熱を生成する核反応を止める(1014年後)
B星は蒸発するかブラックホールに飲み込まれる。
C銀河団も蒸発。中性子星・ブラックホールが残る
D中性子星は消滅。中性子や陽子が崩壊し、陽電子や電子になり対消滅する。
Dブラックホールが消滅
F光子とニュートリノが残る空間となる。(10118年後)

ダークエネルギー(Dark Energy)と宇宙の膨張発見
  最近、宇宙の膨張が加速しているという発見がされました。一体、何が引力に逆らって宇宙を押し広げているのか。巨大な未知の力が宇宙に存在する可能性がでてきたからです。パールミュッター博士は、多くの科学者たちと議論を重ねた結果、この謎の力を生みだしている1つの候補が浮かび上がってきました。それは「真空のエネルギー」。宇宙の真空、つまり何もない空間が、エネルギーを持っているというのです。この真空エネルギーの考え方を用いれば、宇宙は膨張を加速し続けることになります。(ダークエネルギーニア≒真空エネルギー)


現時点での最新の未来

ということで、ダークエネルギーによる加速度膨張を前提にすると

@ ビッグリップ
  ダークエネルギーの加速膨張がさらに強くなるため(超加速度膨張)時空が裂ける。そのため、最初に銀河団・銀河が引き裂かれ、最終的には素粒子、ゲージ粒子等もばらばらとなり、宇宙が終わります。

A冷えきった宇宙

 ダークエネルギーが一定の場合、更に膨張し冷えた宇宙となる。これは、開いた宇宙に相当します。

Bビッグクランチ
 ダークエネルギーの影響が次第に小さくなり、自分自身の重力でつぶれる現象。将来ダークエネルギーが減少し負になれば起きる現象。閉じた宇宙に相当します。

現在では冷えきった宇宙のシナリオが有力です。

宇宙の過去と未来

  一つのモデルとして、下記の事項が考えられます。時間は、学者により変わり細かな数値はあまり意味をもちません。要は、最初は高温・高密度で力・物質は一つであったが、宇宙の膨張による相転移を繰り返しながら、現在の4つの力(グラビトン、フォトン、ウィークボゾン、グルオン)と物質粒子に変化したと言うことです。

a  ビッグバン(生まれた時の大きさは10-34cm(プランク長さ)ぐらい、温度は1037度)
b  10-44秒後    重力相転移 ゲージ粒子、物質粒子等の区別のない宇宙
c  10-36秒後   インフレーション始まる、反物質の不均衡
d  10-32秒後   インフレーション終わり(この時点をビッグバンと呼ぶ場合もある)、光子、ウイークボゾン、グルオン等にわかれる。
e  10-10秒後   電弱相転移(電磁力と弱い相互作用にわかれる。)
f  10-8秒後    クォークはハドロンに閉じこめられる。重いハドロンは陽子、中性子に崩壊(温度は2兆度)
g  1秒後       ニュートリノの発生、重いレプトンは、電子に崩壊
h  3分後       軽元素(水素、ヘリウム)合成  (温度は10億℃)
i  7万年後     物質が主な構成物質となる
j   30〜40万年後 宇宙の晴れ上がり(陽子と電子が結びつき原子形成) 宇宙背景放射として観測、以降 星の光による観測ができるまでを暗黒時代という。温度は2700℃
k  3億年後     星の生成、原子銀河の生成            
l   8億年後      銀河、星、超新星爆発による重い元素の生成  暗黒時代の終わり
m  40億年後    星形成のピーク
n  90億年後     太陽系の誕生
o  137億年後   現在の宇宙

膨張宇宙(expanding universe)の発見

 アインシュタインの一般相対性理論によれば時間的に静的宇宙を認める解(フリードマンが明らかにした)がありませんでしたが、アインシュタイン自身は永遠不変の宇宙と信じていたため、宇宙が膨張・収縮をすることは考えられておらず、わわざ宇宙項を付けた程でした。(後ほどこれが誤りと気付く)
 エドウィン・ハッブルは、銀河から放出する光のスペクトルを分析したところ、波長が長い方にずれる(赤方偏移)
(*1)ことを発見しまた。この現象は、ドップラー効果と呼ばれ、すべての銀河が地球から遠ざかっていること示しています。この意味するところ、宇宙は膨張している他なりません。ハッブルは、このことから、宇宙が猛スピードで膨張していること、銀河の速度と距離が比例している(ハッブルの法則:Hubble's law)ことを発見しました。現在、ハッブル定数は72km/s/Mpcです。
*1赤方偏移は、ドップラー効果だけでなく、強い重力場から発生する光も赤方偏移します。これは重力赤方偏移と言います。

 宇宙の始まり
 宇宙が膨張していることは、逆に過去は今の宇宙よりずーと小さい時期があったはずです。つまり、宇宙は過去・現在・未来においていつも同じ大きさではなく、宇宙には始まりがあることになります。銀河の後退速度と距離を割れば、宇宙の生まれた日がわかります。現在の計算では120〜150億年ぐらいではないかと考えられています(*7)

 インフレーション理論を押し進めていけば、沢山の宇宙が存在しているという結論に達します。真空の宇宙では、宇宙の種が、いつでも生まれています。(マルチバース理論)。真空のエネルギー密度が変われば、銀河や星が生まれる宇宙とはなりません。今の私たちの宇宙は、偶然真空エネルギーが小さいため、星や銀河が生まれる宇宙になっています。
 マルチバース理論が、今の主流になっていくと考えられます。

 宇宙の始まりはあるとすれば、始まりはどうであったかということになります。そこで登場したのが、ビッグバン理論です。一言でいえば「この宇宙は、超高圧・超高温の火の玉の出現から始まった」というものです(但し、「超高圧・超高温の火の玉の出現」からという表現はビッグバンの誤解を生む表現でもあります)。アメリカに亡命したロシア人学者、ジョージ・ガモフが1948年に唱えた理論です。相対性理論からも、宇宙が膨張するというのもその解の一つです。ビッグバン理論は、一時期研究者から無視続けらましたが,宇宙背景放射(*2)の発見により、現在では宇宙論の大きな骨組みとなっています。

*2宇宙背景放射
1965年宇宙のどの方向からもやってくる絶対温度3度(正確には、2.726度)の黒体放射(マイクロ波)が発見された。これは、過去に高温な時期があり、宇宙が膨張し、波長が伸びたため、現在では3度に近いマイクロ波となっています。
 







*6 ダークマター(Dark Matter:暗黒物質)
 ビッグバン直後の滑らかな状態からは、現在までの重力では銀河、銀河団にまで物質は集められない。つまり、見えない(検出できない)物質があるのではないかと考えた訳です。現在、 熱いダークマターと冷たいダークマターが考えられています。熱いダークマターは、高速で動く素粒子、冷たいダークマターは速度が遅い粒子です。また、白色矮星、褐色矮星、中性子星等のMACHO(Massive Compact Object)や、ニュートリノ、超対称性粒子、アクシオン等の非常に弱い相互作用しかしない粒子WINP(Weekly Interractive Massive Particle)等が考えられています。


 
おまけ
                                                     

修正ニュ−トン力学(MOND:Modified Newtonian Dynamics)
   少数意見の理論であるが紹介します。
MONDは急進的な考えで、重力の振る舞いは銀河系大の広さになると変化すると言うものです。
アイザック ニュ−トンの十分に検証されている距離の二乗に反比例する法則に従えば、重力の強さは、距離の二乗に従って小さくなります。ある惑星が別の惑星の太陽からの距離よりも三倍の距離にあると、その惑星は太陽の重力を9分の1しか感じない。その結果、海王星は土星よりゆっくりと運動します。しかし、重力場が比較的小さな銀河系の外部は異なります。それらの領域では、恒星とか気体の雲は、一般的に銀河系の中心にもっと近い天体と同じような同一の軌道速度を有します。 その事は、正に仮にある重力強度下では、重力は、距離の二乗に反比例するのではなく、距離に反比例する事に他ならないと考えると説明できます。
つまりニートン力学ではダークマターが必要になりますが、ダークマターは発見できていません。それは、ニュートン力学が間違っているからです。

NASAのマイクロ波観測衛星WMAP
観測結果 青は平均より低赤は高

天文の小部屋

ホーム

まるの部屋


  ビッグバン理論の主な問題点を解決する理論として、インフレーション理論が考えられています。 
 過冷却効果(*5)によって、宇宙が短い時間に急速に膨張したというのです。
 つまり、膨張により温度は下がりますが、過冷却効果によりすぐに真空の相転移が起こらず、相転移が起きたときの過大なエネルギー(潜熱の解放)が急膨張(インフレーション)を起こしたというのです。一つのモデルとして、宇宙が誕生し、10-36秒から10-32秒の間に、一気に1043倍以上にも膨張した。大きさでいえば、10-30cmから1cmの大きさに膨張したことになります。インフレーション時の膨張は、その後の宇宙100億年以上をかけて膨張する以上に膨張しています。この時の膨張速度は、光の速度を超えますが空間が膨張しているだけで、相対性理論に反していません。

*5過冷却とは、水が氷になる温度でも、水のままの状態にいることで、この状態では、安定であるが、氷になるときに熱は過冷却がなかった場合より多くなる。

  ビッグバンの元、高熱の火の玉はどうしてできたのしょうか。なぜ、爆発したのでしょうか(爆発とか火の玉という表現は不適切かもしれません。)。
  何もない真空から泡のように宇宙が生まれてきたとう考えかたです。量子論で考えられる真空では、「ゼロ点振動」により物質が生まれたり消えたりします。つまり、エネルギーの一番低い状態(真空)の中でも、粒子は”無”と”存在”をごく短い時間の間に繰り返している・・・ゆらいでいるというわけです。宇宙も。無の世界から、ポコと泡の様に出現し有の宇宙ができたと言うことです。

 ここで言えることは、宇宙が生まれる前には、時間と空間は無いと相対論的には言えますが、どうして宇宙が生まれたのかという答えは、残念ながらありません。但し科学者は、様々な説を唱えていますが、仮説どまりです。
  有力な仮説として二つの理論があります。

 @ ビレンキンという学者が唱えた。「無」に量子的な“ゆらぎ”が生じ、ここからトンネル効果(*3)によって宇宙が出現したとする説。

 *3 素粒子のような極微世界では、粒子は波としての性質ももつ。このために障壁があっても、あたかもトンネルを通るがごとく、粒子はその障壁を波として通り抜けることができる。
 
 A 宇宙は「虚数時間の量子宇宙」をへて「実時間宇宙」に転移した説 
  ホーキングが唱えた説で、境界なき境界理論という。ビレンキンのいうトンネルとは虚数時間をもつ量子宇宙であるとし、その量子宇宙が“極限の小ささ”まで膨張しきったところが実時間宇宙で、それがすなわち宇宙の出現であるとした。
 時間は一方向しか流れないため、虚数時間と宇宙と実時間の宇宙が今後に出現することを考えた。この考え方では、特異点(物理法則が成り立たない)が消滅し、宇宙論の大きな問題を解決します。

 ビッグバン(Big Bang)の発見

検出対象 主な粒子 エネルギー(電子ボルト) 粒子の数 全体に占める割合 根拠
通常物質 陽子、電子 106〜10 1078 5% 直接観測
電磁波 宇宙マイクロ波背景放射に含まれる光子 10-4 1087 0.005% 電波望遠鏡による観測
ホットダークマター ニュートリノ 1以下 1087 0.3% ニュートリノの測定 
宇宙構造からの測定
コールドダークマター 超対称性粒子? 1011 1077 25% 銀河に働く力学から推定
ダークエネルギー スカラー粒子?? 10-33(粒子と仮定して) 10118 70% 宇宙が膨張が加速していることを示す超新星のの観測

 ビッグバン以前

 ビッグバン理論の問題点

 ビッグバン理論にも、いくつかの問題点があります。ビッグバンの30〜40万年後(宇宙の晴れ上がり*4)の大きさは5000万光年大きさと考えられいます。この時の温度は全体にほとんど同じ温度です。20万年ということは、40万光年以上の距離にある場所で同じ温度になるのはおかしいのです(地平線問題)。光の速度以上に情報を交換するこはできません。また、宇宙はなぜ大きいのか(ビッグバン爆発以後、ある程度膨張するが、すぐに自己の重力によってすぐに収縮してしまうのではないか)、モノポール(磁気単極子)の過剰生産の問題等の根本問題が解決されていません。

*4 自由電子がなくなり、原子が誕生し、光が直進できる状態


 ビッグバン理論の問題解決方法 インフレーション(Infration)理論

 ビッグバンから現在の宇宙

 宇宙の未来

 その後

現在の宇宙を構成する物質・エネルギー